中性脂肪そのものは悪者ではない

中性脂肪そのものは悪者ではない

健康食品のCMなどで必ず目にする「中性脂肪」。

でも、中性脂肪っていったい何なのかを知っていますか?
いつも健康の大敵のように言われていますが、
中性脂肪は身体の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。

私たちが食事で摂取したエネルギーは
全てが消費されるわけではなく、
余ってしまうことが珍しくありません。

この余ったエネルギーは肝臓の中で中性脂肪に合成されて、
肝臓や脂肪細胞に蓄えられます。

そして、身体のエネルギーが不足した時に
中性脂肪をエネルギーに変えて身体機能を維持するのです。

つまり、中性脂肪は非常事態に
人間が生きていくためのエネルギーとなる物質なのです。

したがって、中性脂肪が存在することは
全く問題がないのです。

問題になるのは、血中の中性脂肪の数値が高すぎる場合です。

このような状態は脂質異常症と呼ばれ、
血管の動脈硬化を進める原因とされており、
中性脂肪の数値を下げる必要が出てくるのです。

また、逆に血中の中性脂肪の数値が低すぎると、
身体がエネルギー不足に陥って
身体機能の低下が起こってしまい、
危険な状態になってしまうこともあります。

無条件に中性脂肪を悪者扱いするのではなく、
血中の中性脂肪の数値を適切な範囲に収めることが重要なのです。

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この記事を書いた人

大学卒業後、総合病院に勤務しその後、地域密着型の調剤薬局へ転職し、生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症)や在宅医療・地域医療連携にも力を注いでいる。

患者さま一人ひとりに合った安全で効果的な情報を提供し、日々の健康維持をサポートすることを心がけています。地域の皆さまの健康に貢献してまいります。

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