牛乳は栄養価が高く、体に必要なたんぱく質を含む他、脂質、ビタミン、ミネラル、そしてカルシウムを多く含みます。日本人に一番不足していると言われるカルシウムは体内で吸収されにくい栄養素ですが、牛乳のカルシウムは体内で吸収されやすく積極的に食事に取り入れていきたい食品のひとつです。
健康のために牛乳は体に非常に良いのですが、豊富な栄養素と同時に含まれる動物性の脂肪分とコップ1杯でご飯1杯弱のエネルギー(糖質)があるため、選び方や飲み方に気をつけないと中性脂肪を上げる原因になります。中性脂肪は脂肪分を含む食べ物からの摂取の他、体内でも糖質を原料に合成されて蓄積されていきます。牛乳の場合、飲みすぎると牛乳の乳脂肪分により中性脂肪を増やし、さらに牛乳に含まれる糖質が体内で合成されて中性脂肪となるので飲みすぎには注意が必要です。
中性脂肪が極端に高くて医師による厳しい食事制限を受けていない場合には、1日コップ1杯程度(200ml)なら問題はないでしょう。牛乳は種類によってエネルギーや脂質の含量がかわってきます。エネルギーや脂質が含まれる量が多い順に、濃厚牛乳、普通牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、スキムミルクなどがあります。カロリーや脂肪分が気になる人は自分に合ったものを上手に選ぶようにしましょう。
牛乳を使った乳製品は様々あり、牛乳を凝固・発酵させて作るチーズは保存性と栄養価に優れますが、いわば動物性油脂の固まりです。同じく生クリームも牛乳の脂肪分を分離し集めたものなので、動物性油脂そのものです。牛乳を原料にしているとは言え、チーズ、生クリーム、アイスクリームなどの高脂肪、高カロリーな乳製品は中性脂肪を上げてしまいます。牛乳と同じく食べたい時には種類によるカロリーや脂肪分の量を考えると良いでしょう。てチーズなら低脂肪なカッテージチーズ、生クリームは植物性のクリームを選ぶなど工夫をしましょう。
食事は楽しみのひとつでもあるので、毎日健康に美味しく食事を楽しむためにも日頃から中性脂肪をコントロールし健康に努めましょう。主食、お酒、油もの、果物、甘いものの食べすぎには注意し、青魚、海藻、野菜を取り入れたバランスの良い食事が大切です。魚のDHAやEPAには中性脂肪を下げる効果があるので積極的に摂りたい食品です。 食事の管理が難しい人、忙しい毎日の中で効率的に中性脂肪をコントロールしたい人は効果的なサプリメントや栄養補助食品を上手に利用することをオススメします。