内脂肪型肥満の元凶は、脂肪細胞ではなく中性脂肪を製造する肝臓になります。中性脂肪の値によってダイエットが成功しやすいかどうかがわかります。中性脂肪が高い人は、中性脂肪を下げることがダイエットになるので、中性脂肪が高い人の方が、ダイエットの成功率は高いといわれています。
中性脂肪は燃焼しない
中性脂肪を燃やしてダイエットという商品や広告を見かけますが、これは正確には正しくありません。筋肉はそのまま中性脂肪を燃やす事はできません。筋肉が使うことができるのは脂肪細胞が蓄えている中性脂肪ではなくて、その成分の脂肪酸というものです。ですから、正しくは脂肪酸を燃やしてダイエットという事になります。
中性脂肪が高い人の方がダイエットの成功率が高い
中性脂肪は直接燃えることはないのですが、ダイエットが気になる人は、健康診断での血液検査の、中性脂肪(トリグリセライド)の測定値を見てみましょう。中性脂肪は、ダイエットがカンタンにできるかどうかの指標にとなるといわれています。
中性脂肪とダイエットの可否
中性脂肪が高い人は、中性脂肪を下げること=ダイエットなので、中性脂肪が高い人の方がダイエットをしたときの成功率は高くなります。逆に中性脂肪の値の低い人はそもそもダイエットの必要がない人が多いので当たり前の結果ではありますが、中性脂肪の値が高ければ体重を減らすことも成功しやすいという目安になります。
中性脂肪の測定値 | ダイエットの成否の目安 |
---|---|
50mg/dL以下 | ダイエットは非常に難しいです |
50-100mg/dL | ダイエットは難しいです |
100-150mg/dL | ダイエット成功の可能性があります |
150mg/dL以上 | ダイエットは成功します |
中性脂肪はは肝臓で作られる
中性脂肪が高い状態は、肝臓が中性脂肪を作り過ぎている状態だということです。肝臓が作りだした中性脂肪は脂肪細胞に蓄積されて、体脂肪の増加につながります。肥満の原因は肝臓にあるいう事になるのです。結論として、脂肪細胞自体は肥満の敵ではありません。
中性脂肪を下げるにはまず節酒することが重要
アルコールを頻繁に飲む人は太っていることが多いと思われていますが、アルコールは体内で分解されてしまうものなので直接肥満の原因とはいえません。ですが肝臓がアルコールを分解する過程において、中性脂肪の合成が促進されるため、飲酒は高中性脂肪血症の原因となってしまいます。飲酒が中性脂肪が増える要因になっているので、節酒しただけで体重の減少が起きる人がいます。節酒することで飲酒のために増加していた肝臓での中性脂肪の合成量が減少するため、脂肪細胞へ運ばれる中性脂肪が減り、脂肪細胞が小さくなって体重が減少することになります。本気でダイエットを考えているのであれば、禁酒はダイエット成功への近道です。禁酒はダイエットには非常に効果的な方法になりますので、ぜひ検討してみてください。
中性脂肪とダイエットの敵となるセルライト
セルライトとは、脂肪細胞のまわりに老廃物や水分がたまって、大きな塊(かたまり)となったもので、血行不良や脂肪の代謝不良が原因となりセルライトになります。しかもなぜか女性は太った人から痩せた人まで、体型に関係なく、体脂肪率の低い女性でもセルライトはできていて、成人女性の80%以上にセルライトがあるといわれています。
セルライトとは
セルライトとは、フランス語で細胞を表すセルリCelluleに鉱物を表す接尾語liteがついたものになり、1970年代初めにつられた造語になります。脂肪細胞のまわりに老廃物や水分がたまって、大きな塊(かたまり)となったもので、血行不良や脂肪の代謝不良が原因でおこります。一度できてしまったセルライトは、さらに血行の低下という悪循環をまねき、周囲の脂肪細胞とくっついて、どんどん肥大化していきます。肥大化した脂肪細胞が皮膚の表面あらわれ、不規則なデコボコとしてセルライトとなります。
こうしてセルライトによってでこぼこができた肌はオレンジピール(オレンジの皮のような)スキンと呼ばれる、美容・スリミングの天敵となります。脂肪細胞が大きくなっただけの単なる肥満とは違い、成人女性の80%以上にセルライトがあると言われています。セルライトは太った人から痩せた人まで、体型に関係はなく、体脂肪率の低い女性でもセルライトはできています。そしてセルライトは体重を落とすだけのダイエットやエクササイズでは解消することができない、非常にやっかいな存在でもあるのです。
セルライトはどうやって生成されるのか
まず、ホルモンのバランスが崩れたり、自律神経が正常に機能しなかったり、冷え性だったりすると、血行不良が起こり、新陳代謝の悪化による老廃物がたまりはじめ、皮下組織で血行不良によるむくみが発生します。次に血行不良により、普通の状態では血管の近くにあるはずの脂肪細胞が遊離しはじめます。遊離した脂肪細胞は、血液中の老廃物を付着させながら代謝の乱れを起こし、周囲の正常な脂肪細胞まで巻き込んで、2~3倍の大きさに肥大化します。このような肥大化した脂肪細胞同士が付着して大きな塊(かたまり)となったものがセルライトです。こうして肥大化した脂肪細胞によって、通常でも血行不良状態の血管がさらに圧迫されることになり、血行障害がどんどん深刻な状態になります。当然ですが、脂肪細胞の遊離がますます進行し、セルライトがどんどん増えるという悪循環に陥ってしまします。また、脂肪細胞の周りにあるコラーゲンの代謝も衰えてしまい、コラーゲン自体が固くなり変質することで、脂肪細胞を覆ってより頑固なセルライトになってしまうのです。
セルライトの原因は?
残念ながら、セルライトの発生しやすい部位としては、太腿、ヒップ、ふくらはぎ、下腹部などのダイエットや運動をしてもなかなか痩せない部分に集中してしまうのです。不健康な生活習慣に注意して冷え症体質、むくみ体質を改善し、セルライトの増加を防止いたしましょう。
セルライトの生成される原因は、妊娠やピルの服用によるホルモンバランスの崩れ(女性ホルモンのアンバランス)、ストレス(精神的な疲労が自立神経の乱れを誘発)、冷房(冷えによる血行障害)、シャワーのみの入浴(冷えによる血行障害)、不規則な食生活(便秘や消化不良による代謝の滞りにつながる)、運動不足、下着の締め付け、ハイヒール、長時間の立ち仕事(血流の低下を引き起こす)など健康を維持する上で、気をつけなければならない、一般的な内容が原因としてあげられます。
セルライトは生活習慣で予防が可能
セルライトの発生しやすい部位
セルライトの発生しやすい部位としては、太腿、ヒップ、ふくらはぎ、下腹部などのダイエットや運動をしてもなかなか痩せない部分に集中しています。もともと脂肪の多い部位で、さらに下半身の血行が悪くなりがちなため、セルライトができやすいのです。といっても、セルライトはなぜか女性だけに発生します。男性の場合は、脂肪細胞の構成が女性とは異なる為、発生しにくいといわれています。
セルライトはストレスや冷房、シャワーのみの入浴、不規則な食生活、運動不足、下着の締め付け、ハイヒール、長時間の立ち仕事などの生活習慣に注意して冷え症体質、むくみ体質を改善し、セルライトの増加を防止いたしましょう。セルライトは、一度できてしまったら、あとは運動しても、食事制限しても、なかなか落とせない頑固なものなのです。だから、日頃からセルライトが発生しないように、また増えないように対策を打つ必要があります。セルライトは一種の病気とも考えられています。風邪と同じで、日ごろの予防が大切になります。