医師や病院、薬を服用してのサポートが必要ない程度の中性脂肪値であれば、自分で改善していくことは充分可能です。運動をして脂肪を燃焼する、禁煙やストレス解消に努め生活習慣を見直すなどがありますが、脂肪量は日頃の食生活に大きく影響されるため、中性脂肪改善の中核は食事療法にあります。食事療法は最も安全で効果的な改善法であるとともに、食事内容を見直し、食べ方へのちょっとした配慮を守って継続すれば確実に効果が得られます。
1. 食べすぎをやめ、適正な食事量にする
中性脂肪が高めの人に多く見られるのが食べすぎです。栄養価の高いカロリーをたくさん摂取しても体内で消費しきれなければ、糖質も脂質も貯蔵用エネルギーとして中性脂肪が蓄積されていきます。標準体重と生活活動レベルから1日に必要なエネルギー量を把握することが必要です。
2. 偏食をやめ、栄養のバランスが取れた食事にする
主食だけ、1品料理、果物が好きだから果物だけなど偏った食事を改め、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルに加え食物繊維をバランスよく食べることを心掛けましょう。多種類の食材を少量ずつ食べる上では和食の献立が理想的です。
3. 甘いものを控える
甘いもの、清涼飲料水、果物などの糖分はご飯やイモ類に含まれる糖質よりも腸での消化吸収が早く、余分な糖質は中性脂肪へ合成され体内に貯蓄されていきます。砂糖は1日30〜35g、果物では80〜100kcalを目安にするとよいでしょう。
4. 脂質の多い食品は控え、質のよい油脂分をとる
食生活は中性脂肪に直接影響してくるので脂肪の摂取を控えることは必須です。1日50〜60gを目安としDHA、EPA、リノール酸など中性脂肪を下げる効果のある機能性油脂分を賢く利用するよいでしょう。
5. 飲酒を控える
アルコールは中性脂肪の合成を促進させる働きがあるので、中性脂肪を改善するに禁酒、節酒に努めることが必要です。適量を守り楽しく飲む分にはリラックス効果があり構いません。
バランスの良い食生活ができていない、食事をコントロールするのが難しい人は、食品の機能成分を生かした栄養補助食品やサプリメントを上手に活用するようにしましょう。