野菜をバランスよく摂取する

中性脂肪は体内で体温調節、衝撃防御、活動エネルギーの貯蔵など人間の生命維持活動に多くの重要な役割を果たしますが、過剰に増えすぎると健康を害す原因になります。脂質や糖質の摂り過ぎ、加えて運動不足などで中性脂肪が必要以上に脂肪組織に蓄えられると、太りすぎや肥満になるだけでなく、血液中の中性脂肪が増えすぎて高脂血症、中性脂肪が肝臓に貯まり機能が低下する脂肪肝、血液・血管に負担がかかり動脈硬化など様々な疾患を引き起します。

体の脂肪量と食事は大きく影響しているため、中性脂肪が気になる人は中性脂肪の材料となる主食、お酒、油もの、果物、甘いものの食べすぎには注意し、大豆、青魚、海藻、野菜など食物繊維やミネラル、ビタミンを多く取り入れたバランスの良い食生活をすることが大切です。 特に野菜に含まれる食物繊維は、中性脂肪やコレステロールを下げる働きがあるので積極的に食事に取り入れ、野菜は種類を問わず最低1日350g以上を取るように心掛けましょう。

食物繊維には脂肪を分解する消化液・胆汁酸と吸着して体外へ排泄する作用があります。胆汁酸はコレステロールを原料に肝臓で作られる消化液で、腸管で機能を果たすと本来は肝臓へ戻りますが、食物繊維がこの胆汁酸と結びつき、便とともに排泄してしまいます。 肝臓は不足した胆汁酸を補おうとして血液中のコレステロールを積極的に使うため、コレステロール値は下がります。さらに食物繊維は、腸内で糖質がゆっくりと吸収されるように働くので中性脂肪低下も期待できます。

さらに野菜に含まれるその他の栄養成分も中性脂肪やコレステロールに作用して血管・血液の健康をサポートします。動脈硬化は血液中の悪玉コレステロールが増えて血管壁に沈着し進行しますが、悪玉コレステロールが「酸化」することでさらに動脈硬化は悪化していきます。野菜に含まれるビタミン、ミネラル、カロチノイド、ポリフェノールなどは強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールが酸化するのを防ぐため、たくさん野菜を食べることは動脈硬化の予防につながります。

野菜が血液中の中性脂肪やコレステロールを下げるように、食品にはビタミン、ミネラルなど食品に含まれる機能性成分を賢く利用することで生活習慣病が改善され、多くの健康効果があります。中性脂肪が気になる人や生活習慣病を予防したい人は日頃から自分の食生活と健康に関心を持ち、上手に食事をしましょう。食事管理が難しい人は、できるだけ効果的なサプリメントや栄養補助食品で上手に中性脂肪をコントロールしましょう。